チタン材へのめっき技術紹介

チタン材へのめっき技術紹介

めっき加工におけるチタン材はその特異な酸化膜の除去が困難なため、難めっき素材の 1つとされています。従来の前処理プロセスは「高温の強酸」を必要とするなど危険を伴い、工業化のハードルは高いものでした。その中で弊社はここ数年の取り組みを通じて、作業リスクが低く安定的にチタン材にめっきが出来るプロセスを確立しました。

現在、電気・無電解問わず多くのめっき種を付けることが可能であり、その中から「耐隙間腐食性付与」「電極への適用」「焼き付き対策」「チタンカラー」の 4点で早期工業化を目指したいと考えております。

耐隙間腐食性付与

純チタンをはじめとしてチタン材は耐食性に優れるものの、特に純チタンは塩酸や硫酸といった非酸化性の酸には強くないと言われています。そこで、その確認も兼ねて以下のような簡易検証を行いました。内容は「2p-1p、厚さ1oの純Tiのテストピース2枚をPPバンドで括った後、塩酸または硫酸に浸漬してその変化をみる」というものです。その結果、浸漬してから数日後にまずは「バンドとTP間」や「TPとTP間」から反応泡が発生し、その後全面の金属光沢がなくなることを確認しました。更に塩酸や硫酸から引き上げてみると、各隙間部に顕著な腐食生成物を確認しました(特に硫酸浸漬時で顕著)。

2枚重ね合わせ純Ti TP 塩酸または硫酸浸漬時のイメージ

弊社では、最初に「PPバンド-TP間」や「TP-TP間」で確認された反応が隙間腐食であると考えており、この簡易検証で隙間腐食の起きやすさについて比較出来ると判断しました。

貴金属めっき範囲イメージ

その後、様々な比較検証の結果「右画像の赤エリアのように2枚のTPのうち1枚の一部に貴金属めっき膜を付けるだけで、浸漬後数日経過しても反応泡は確認されないこと」が判りました。つまり「めっきを付けたTPだけではなく、相手の(未めっき状態の )純Ti TPの耐食性も格段に向上する」という現象を確認しました。

この現象の確認を受けて、応用例として以下に示すような実験を行いました。内容は「市販の純Ti製のボルトとナットを2組用意して、一方はそのまま締結、もう一方はナットのみに貴金属めっきを行い締結したものを塩酸に浸漬し、その変化を確認する」(というものです)(下画像の赤枠が「そのまま締結」、黄枠が「ナットのみ貴金属めっき後に締結」)。その結果、そのまま締結したものは 2か月で総重量が半減したのに対し、貴金属めっきをしたものはほとんど重量減少が起きないことが判り、貴金属めっきによる耐隙間腐食性付与効果を確認することが出来ました。

ナットのみへの貴金属めっきによる耐隙間腐食性向上例

電極への適用

現在機能水用などに使われるチタン電極などは白金族金属酸化物が塗布・焼成されるものが主流であると理解しています。弊社ではチタン材へ白金族金属も含め、多種の金属を付けることが可能であり、現行方式とは異なる機能を有す電極の提供が出来るかもしれません。めっき方式のメリットとして「一度に大量に出来る」「多種の皮膜を複数層付けることが出来る」などが挙げられます。

焼き付き対策

チタンは熱伝導率が低く、熱が逃げにくい特徴があります。よって摺動部品として使う場合、相手材との摩擦熱の影響を過度に受け「片当たり」などの問題が発生しやすい材質といえます。

この問題の解決策の一つとして期待出来るのが「 PTFE入りめっき」です。これはニッケルベースのめっき皮膜中に数 µmオーダーの PTFE(いわゆるテフロン )粒子が点在しているものであり、「PTFEによる摩擦熱の低減」と「ニッケルによる発生熱の拡散」が起き、チタンの「軽い」「強い」「錆びない」の三大特徴をより活かした摺動部品となり得ると考えます。

新たなチタンカラー

現在機能水用などに使われるチタン電極などは白金族金属酸化物が塗布・焼成されるものが主流であると理解しています。弊社ではチタン材へ白金族金属も含め、多種の金属を付けることが可能であり、現行方式とは異なる機能を有す電極の提供が出来るかもしれません。めっき方式のメリットとして「一度に大量に出来る」「多種の皮膜を複数層付けることが出来る」などが挙げられます。

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